ママチャリのBB分解清掃とグリスアップ

昨日愛車のレモネードさん(黄色いママチャリ)を洗車しつつ各部点検してて、どうもクランクを回すとギシギシという音がするなぁと。
どこから鳴っているのかは分からなかったんですが、ボトムブラケット(以下「BB」)辺りから鳴ってるような気もします。

以前チェーン交換のついでに回り具合を見てみた時はすこぶる快調に回ってたのでそれほどガタが来ているって感じではありませんでした。
でもあれから200kmは走ってますし、貰い物だけにこれまでどれぐらいの距離乗ってきてるのかも分かりませんしね。
もしかすると今になってガタが来たのかも知れませんし、それにBBはまだ一度も分解した事がないので興味深々ってのもあって、一度分解してみる事にしました。
 
 
というわけで、いつものように手順などを紹介しつつやっていきます。

まずBBを触るにはクランク(ペダルの付いてる互い違いの棒)を外さないといけませんし、クランクを外すにはチェーンをクランクのチェーンリング(歯車)から外さないといけません。
チェーンを外すとなるとその前に後輪のチェーン引き金具を緩めて後輪軸を前に押し出さなければならず、そうしようと思ったら後輪のハブナット(後輪の車軸を固定しているナット)と後輪ブレーキの固定金具のネジを緩めておく必要があります。
つまり、BBだけ触りたくてもその前提となる作業が芋づる式にたくさん発生してしまいます。
特に難しい事はないですが、しかしはっきり言って面倒ではありますね……(;´∀`)

再度簡単に手順をまとめると、

・後輪ブレーキの固定金具を緩める
・後輪ハブナットを緩める
・チェーン引きを緩めて後輪を前に押し出す
・チェーンをクランクのチェーンリングから外す
・左右のクランクを外す

と、ここまでがBB分解の前準備作業となります。
文字だけでは分かり辛いと思いますので、ここからは画像付きでポイントを紹介していきますね。
あ、一応自分も初心者ですし、そもそもBB分解は初めてなのでおかしな所があればご指摘お願いします<(_ _)>


まず最初にブレーキの固定具ですが、




ここの金具の事です。
後輪とブレーキは一体になっているので、ここが固定されたままだとハブナットを緩めても後輪が前後に動きません。
なのでチェーンの張り具合調整の時もここを緩めて作業する事になります。
チェーン引きを緩めても何かチェーンが弛まないな…って時はここを緩めるのを忘れてる、なんて事がよくありますねw
こいつは8mmのスパナやメガネを使って緩めます。(ローラーブレーキの場合は10mmが必要)
今回の作業では外す必要はないので、あくまでも金具が前後に動く程度に緩めるだけでOKです。




次にハブナットとチェーン引きを緩めていきます。
書くのを忘れてましたが、チェーン引きを緩める前にチェーンケースの前後のフタを開けておきます。
前後ともただの+ネジで止めてるだけなのでドライバーですぐに開けられると思います。

ハブナットは15mm、チェーン引きは10mmのスパナやメガネで緩めます。
これも外さないので緩めるだけ。
ただチェーン引きは思いっきり緩めた方がチェーンを外しやすいので、ボルトの端まで一杯に緩めた方がいいでしょう。
画像では右側しか写してませんが(うちのレモネードさんは右しか付いてないので)反対の左側にもチェーン引きがある場合は両方とも緩めます。

そうしたらあとは後輪を手のひらでドンドンッと叩いて前に押します。
するとチェーン引きを緩めた分だけ後輪が前に移動し、結果としてチェーンの張りが緩くなってだるんだるんになります。




チェーンが緩んだらチェーンケースの前側のフタの中にある、チェーンリングからチェーンを外します。
外すというよりは脱落させる、という方が適当でしょうか。
チェーンリングとチェーンの間にマイナスドライバーなどを入れてクランクを回していけば簡単に脱落させられます。
チェーンの張りが十分に緩んでいれば指で引っ張って持ち上げるだけでも落とせると思います。
出来ればチェーンリングのあちら側に落とした方が後でクランクを外す時に邪魔にならず楽かも知れませんね。

そしたら次にクランクを外します。
上の画像では既にクランクのナットキャップを外してますが、普通はキャップが付いてるはずなので小さいマイナスドライバー等でコジコジしてキャップを外します。
キャップを外したら中にあるナットを14mmのボックスレンチで外します。
ペダルは左側が逆ネジになってたりしますが、ここは左右とも正ネジなので普通に反時計回りが緩める方向になります。

で、ナットは外れましたがこれだけではクランクは外れません。
これはクランクの固定部の穴が若干斜めに切ってあって、クランク軸が楔のようにがっちり嵌り込んでいる為です。
なのでここで専用工具のクランク抜きというものが必要になります。


  

     ↑こんなの。

使い方は、このクランク抜きをさっきナットを外したクランクの穴にねじ込んで……




画像のようにクランク抜きの内側にある棒を15mmのスパナかモンキーなどで締め込んでいくだけ。
すると締め込んだ分だけ内側の棒がクランク軸の頭を押し、それでクランクが手前に寄ってきて外れるという仕組みですね。
注意点としてはクランク抜きをクランクの穴にねじ込む際、クランク抜きの内側の棒を目一杯緩めておく(クランクに嵌める側を引っ込めておく)事。
そうしないとクランクの穴にねじ込んだ時に十分にねじ込めません。
ねじ込みが足りないとクランクとクランク抜きとの間のネジ山の掛かりが浅くなり、その状態でクランク抜きの内側の棒を回すとネジ山が力に負け、なめて潰れてしまう可能性があります。
そうなるともうクランクが一生外せないという呪いがかかってしまいますw
なのでそこだけは十分ご注意を。

ちなみにクランクを取り付ける際はクランク抜きは使いません。
クランクを固定するナットを締め込んでいくと勝手に楔が深く刺さるようになっていますのでw

ところで↑の画像では緩める方向にスパナを掛けてたりチェーンが落としてなかったりとツッコミ所が多々ありますが、説明の為に後で撮った写真なのでご容赦をw




これでクランクが外れ、ようやくBB分解の準備が整いました。
見ての通り難しい作業ではないものの、非常にメンドクサイです…w
まあ自分の場合は弄るのが楽しいので苦にはなりませんけどね…(;´∀`)


さて、それじゃ今度はBBを分解していきます。




今回のBB分解は左側のロックリングを外して分解します。
何故かというとチェーン側のワンは特殊な形で、しかもチェーンケースの中にあるので専用工具が無いと外しようが無いからです(;´∀`)
まあ左側も特殊な工具が要るっちゃあ要りますが……

それはともかく、ロックリングは上の画像のような形をしています。
これを外すには引っ掛けスパナ(フックスパナとも)という工具を使います。


  

     ↑こんな工具。

これをリングの切欠きに引っ掛けて、




このように反時計回りに回して緩めます。
今回は作業しながら撮ったので、ちゃんと回す方向に工具を掛けてますw




ロックリングが外れました。
あとはワンを外しますが、これはそんなに強く締めていないはずなので手で回しても外れると思います。
ただ固着してたりする場合もあるので、その時は専用の工具が必要になりますが……
まあ17mmのスパナとか大きめのモンキーレンチ等があればそれを引っ掛けて回すという手もあります。
それでもどうしても回らない時は大人しく専用工具を買うか、若しくは自転車屋さんに泣きついて外してもらいましょう(;´∀`)
ちなみに自分の場合はロックリングを外した時に共回りして勝手に外れましたw

(後日追記)
アマゾンでこんなものが売られていました↓


     

これがあればロックリングの脱着用の引っ掛けスパナとワンの脱着工具が両方揃いそうです。
この記事で取り扱っているようなごく一般的な左ワンの形状にももちろん合いますし、カニ目レンチ等が必要な2つのピン穴が空いているタイプにも対応できるようです。
またあまり見かけませんが対辺36mmの切欠きの付いた右ワンもこの工具でも回せそうですし、ちょっと便利そうな工具ではありますね。
ただあまり使用頻度の高くない工具にしては少し勿体ない金額かなという気はします……(追記終わり)


で、このワンが外れたら分解は終わりなので、後は中にあるベアリングとクランク軸を引っこ抜くだけです。
今時大抵の自転車はBBのベアリングというとリテーナー付きだと思いますが、物によってはバラバラの玉が入ってる場合もありますのでワンを外す際に中のベアリング玉がこぼれ落ちて紛失しないように注意して外しましょう。


というわけでワンを外して内部のベアリングなどを引っ張り出したところ……




こんな事になってました。
やっぱり懸念してた通りBB内部にも錆が……( ;∀;)
まあ一時はサビサビの代名詞とも言われた(?)レモネードさんですしねぇ。
他がサビサビだったのにBBだけ錆びてないとか、そんなわけがありません。

クランク軸なんかは上部に位置するシートチューブから落ちてきたらしい錆の粉がくっ付いて、七味のトッピングみたいになってますw
でもグリスは劣化しつつもある程度残ってるようで、それで動きがそれほど悪くは無かったみたいですね。

あそうそう、それと大事な事ですが、クランク軸には左右の向きがあってクランクを装着する部分の長さが左右で若干異なります。
なので後で組み付ける際に間違わないように、どの向きで組まれていたのかを覚えておかないといけません。
これには大抵クランク軸の真ん中辺りにその部品の型番とかが打刻されているので、その文字がどっちを向いているかを見るのが手っ取り早いです。
忘れっぽい人はメモしておくといいかも知れません。

それともう一つ、リテーナー付きベアリングにも向きがあります。
上の画像でいうと左側が表向きで右側に写っているのが裏向き。
画像ではベアリングが外したワンに貼り付いたままになっているのでこれを見れば一目瞭然ではありますが、組む時はワンの内側に対して表が向くように組み付けます。
そうしないとベアリングが本来の機能を果たしません。
右ワン側のベアリングは組み付けの際にはクランク軸に通してシェルに挿入しますが、向きは挿す方向(右ワンに向かって)に表を向けます。
簡単に言えばベアリングは両方とも車体の外側に表を向ける、という事になりますね。




で、BBシェルの内部を覗いてみると、ここも唐辛子だらけ(w)で酷い事になってました。
こりゃ掃除のし甲斐があるなぁ……(;´∀`)




…とか思いつつ、一つ一つパーツクリーナーで綺麗にしてやりました。
洗う前はあんなでしたが、パークリで汚れを落としてやるとベアリングなんかはめちゃくちゃ綺麗。
クランク軸やワンは若干錆はあるものの、レース面は特に大きな虫食いなんかもなく至って正常。
爪で擦ってみると少しだけレース面がガリガリしますが、まあこの程度なら調整次第で十分いけそうです。




んなわけで綺麗にした各パーツをグリスアップしました。
画像では表を向いてるので分かり辛いですが、リテーナー付きベアリングは裏側にたくさん隙間があるので、そこへグリスを押し込むようにして詰めるのがポイント。




(画像は後日別のメンテ時に撮った物を追加。なのでBBに使われているものとは玉数が違いますが構造は同じですので……)

逆に古いベアリングを掃除する際はこの隙間に劣化したグリスが固まってこびり付いていて、パークリを吹いただけではなかなか落としきれません。
なので爪楊枝などでグリグリして隙間の奥まで綺麗にしてやりましょう。

クランク軸はレース面だけグリスを塗ればそれで事足りるのですが、一応錆止めの為にも全体に薄くグリスを塗ります。
ワンの内部は水の浸入を防ぐ為にもたっぷりとグリスを塗り、外側のネジ山も固着防止の為に薄くグリスを塗っておきます。
このグリス塗り作業だけは手が汚れるとか言ってないで指でしっかりと塗り込むことをお勧めします。
でないと隅々まできっちり塗れないですからね。
まあ薄手のビニール手袋を使うのも一つの手ですが、自分は面倒なので素手でw
呉工業のグリースメイト(ペーストタイプ)なら手についても臭わないし、ティッシュで拭けば割と簡単に取れるので一々手を洗いに行かなくてもすぐに次の作業に掛かれます。
しかも自転車の整備ならほとんどの場所に使える万能グリスなので、グリースメイトペーストはオススメですよ(´▽`*)
(※2024年1月追記 残念ながら呉工業のグリースメイトペーストタイプは製造終了してしまいました(´;ω;`))




そんなわけでBBシェル内もパークリで洗った後、グリスを薄く塗りました。
もちろん右ワンの内側も指突っ込んでグリスを盛ってます。
なんか塗っててエッチな気分になりましたが気にしない方向で…(;´∀`)

さて、ここまで来たら後は分解した時の逆手順で組み上げていくだけです。
なので組み付けは省略しますが、一つだけ注意点を。

BBはベアリングが入ってますので、当然玉当たり調整というものが必要になります。
具体的にはワンの締め具合によって玉当たりが変わります。
なので、クランク軸の回り具合を確認しながらワンを締めていきます。
クランク軸の回り具合はポイントが3つあって、一つは「抵抗なくスムーズに回る」事。
そしてもう一つは軸を上下左右に揺らしてみて「ガタ付きが無い」事。
その上で3つ目に上記2つのポイントを満たす位置からほんの少しだけ硬めに調整してロックする事。
「抵抗が無く・ガタ付きが無い」というこの二つが両立できる位置をワンを締めたり緩めたりしながら探っていき、「ここだ!」と思った位置を見つけたら、そこからほんの少しだけ玉当たりがきつくなる方向に玉押しを回します。
そこでロックリングを被せてロックします。

ちなみになぜ一番おいしい位置より少し硬めにするかというと、指で回してみて最適だと感じる位置はあくまでも指で回した時に最適な位置であるからです。
実際の運用時にBBにかかる負荷は指で回す程度ではなく、全体重を乗せて足で踏み込むような負荷が掛かってきます。
つまり指で回して最適な位置だと足で回した場合には玉当たりが弱く、短期間でガタ付きが発生したりそのまま放置しているとベアリングにカジリなどの不具合を生じる事になるわけです。
このような理由から指で回すと少し硬いかな?と感じる程度のゴリ感があるぐらいが実際は丁度いい玉当たり具合という事になります。




というわけで玉当たりが決まったらロックリングを締めるわけですが、この時ワンを固定せずにロックリングを締めるとワンも一緒に回ってしまって、せっかく見つけた絶妙の位置からワンがズレてしまいます。
そうならない為にはワンを何らかの方法でロックリングと一緒に回らないようにする必要があります。
17mmのスパナやモンキーで押さえるのも一つの手ですが、自分の場合は上手く工具が掛からずどうしても共回りしてしまいました。

そこで、むしろ共回りするのを逆手に取る作戦に。
ロックリングを締め込んだ時に回る量を見ておいて、ワンを絶妙の位置から同じ量だけ緩めておくんです。
それでロックリングを締めれば、ワンが絶妙の位置まで回って止まる…というわけですね。




この方法でやれば専用工具がなくても玉当たり調整ができました。
自分の場合は2、3回で位置決めできましたし、そんなに難しくも無いと思いますので専用工具なしで玉当たり調整をする時はこの方法がオススメです。

それ以外は普通に組み上げていくだけです。
組み上げに関しては以前クランクの塗装の為にバラした時の記事でも少し書いてますのでよかったらこちらも参考にしてもらえれば。


ってなわけで、レモネードさんのBBの清掃とグリスアップが済みました。
しかしながら冒頭で書いたギシギシという音は治ってませんでした…( ;∀;)
まあBB自体はかなり汚れててグリスも劣化してましたし、作業後はクランクの回転もすこぶるスムーズになったので全く無駄な整備だったわけではないのでいいんですが……

もう一度よーく観察してみるとどうもチェーンリングとチェーンの間から鳴ってる感じ?
特にチェーンの張りすぎってわけでもないし何なんでしょうねこれ……
よく分かりませんがこんなものなのかも知れないし、しばらく様子を見てみるしかないですねぇ…(;´∀`)
 
それにしてもあれだ、乗って走るのも面白いけど、やっぱり分解したりして整備してる時が一番楽しいですわ…w
 
 
 
▼ちなみにママチャリ用ボトムブラケットの補修パーツ類はこちら▼

               
ハンガーリテーナー(ベアリング) カップ等一式(取付は要専用工具)  万能なリチウム系グリス
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Secret

こんにちは。
参考になる記事をありがとうございます。
ギシギシ音はその後どうなったのでしょうか?消えたのでしょうか?

我が家にあるシティ車はペダルのベアリングがどうも渋くジャリジャリいってました。開けられないので外から洗浄と注油してみました、動きは軽く引っかかりも無くなったのですがカタカタ遊びが出てます。ベアリングがサビで朽ちたのかな?と思いますがそのまま乗っています。

No title

通りすがりさん、コメントありがとうございます。
生地が参考になったのでしたら幸いです。
ギシギシ音は結局今でも鳴り続けています…(;´∀`)
もうなんかフレームやチェーンケースの軋みなんじゃないかと諦めていますw

ペダルのガタ付きは多分ですが、内側(クランク側)のベアリングが劣化して内部の玉がいくつか脱落してしまっているかも知れません。
まあその状態でもペダル自体が外れる恐れは低いのでガタを気にしなければ問題なく使えますが、できれば交換する事をお勧めします(^^;

ちょっと待って

ベアリングにグリス塗る時「エッ○な気分になりました」はどんな気分や!(文のアップ主がそうだってったら少し安心した...ww)

No title

Bill Menendezさん、コメントありがとうございます。

>ベアリングにグリス塗る時「エッ○な気分になりました」はどんな気分や!
いやほら、クランク軸の抜けた右ワンの狭い穴にグリスをたっぷり付けた中指を挿入して中を捏ね繰り回すようにグリュグリュしてるとどうしても変な気分に…w
あ、ちなみに自分は変態ではないです(^o^)
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